Soseki

ウエスト・サイド・ストーリーのSosekiのレビュー・感想・評価

3.5
1961年の映画も舞台も観ていて、ロミオとジュリエットも好んで色々観てる。シェイクスピアの原作も。ウェストサイド物語はロミジュリの翻案としては最高峰だと思っている。

なので楽しみにしてたんだけど、細かい描写が増えて物語の疾走感が落ち残念なのと、ハテナが増えただけであった。だったら相当ネガティブでもおかしくないが、やはりマンボとアメリカは最高に良かったよね。これはIMAXの甲斐があったな。

改変で特に違和感を感じたところは以下。

ベルナルドとチノが移民としてそこそこ成功しているという設定。命がけで縄張り争いする動機が弱くなるだけ。アメリカのナンバーとも矛盾してるような。

マリアとトニーの昼間デート。会ったら早速言い争いしてるし、マリアは最初喧嘩を止めてといい、帰るときにはやっぱり行かないでと…何で変えたんだろう。1961年版はそんなデートなんかする暇もなく、人目を忍んで会い、流れで二人だけの結婚式をしたあと、マリアがとにかく争いを嫌い、彼らを止めてほしいとトニーにお願いする。ある意味そのせいで悲劇が起こる。でもマリアは誰にも、自分にも、復讐はしない。物語の核心のような気がするんだけどなあ。
Soseki

Soseki