あさのひかり

ウエスト・サイド・ストーリーのあさのひかりのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ずっと前からこの作品を観たいと思いながらも初見なんだけど、話は学生時代ヅカにはまってた頃にヅカでやってた(観てはない)からぼんやり聞きかじったし、歌もまあ知ってるな、って程度。

うーん、嫌いじゃないんだけど、心にも響かないかなー、といった感じ。終盤になって突然「今のご時世に配慮しました」な表現とって付けたように感じて、(そりゃそうだ、っていうより、ああここアップデートしたんだな、って感想になっちゃった)かえって冷めちゃったなあ。

っていうか話自体好きじゃない可能性あるかも。そこまでがっつり踏み込んで今のご時世に踏み込んでくれてたら、もっと好きだった可能性もあるかもだけど。表現もクラシックなミュージカル映画、って思ったし、アップデートもそこまではまってるように思えなかったし、個人的には、わざわざリメイクするほど?って思ってしまった。

・・なんていうかアニータが一番魅力的で一番不憫で。彼女にとって大切な愛をなくしたばかりなのに、つい最近愛を知ったばかりのあの娘に「あなたは愛を知ってるんでしょう!」とか言って責められて、悪気ないとはいえ反省もせず加害者と逃げるなんて。主人公&ヒロイン補正でちゃっかりと虫が良すぎやしません?私なら兄弟のような存在とはいえ大事な人の加害者の彼女が逃げようとしてるのをあんな形で助けないよ、優し過ぎるよアニータ。

あと、トニーももっとしっかり悩んで欲しいよね、主人公補正あるんだからヒーローっぽく「愛を知った今なら分かる、人種で別れて喧嘩するなんて無意味だよ兄弟」くらいジェット団の仲間に宣言するくらい悩んでたら多少違ってたかも知れないけど。それで最後はあの娘と逃げようとしてたでしょう?悲しい結末だけど、同情できなくてまあ因果応報じゃない?と思ってしまった。

アニータ役の役者さんが本当魅力的で、そこだけは収穫でした。マリアが1ミリも好きじゃないからあれなんだけど、マリア役の役者さんもはまってた。あと、ダンスシーンは素晴らしかったけど・・映画じゃなくても観れる感じだったからなあ・・そういうの少なくても、映画でしか出来ない新たな表現をしてくれた方が好み。
あさのひかり

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