1961年のウエストサイド物語はバラエティのパロディなどでなんとなく世界観は知っていたけど、よくストーリーは知らなかった。なんとなくギャング同士の争いみたいな。
ロミジュリが元になっているってことで、そもそもロミジュリすらよく分かっていなかったので、Wikiで軽く予習しました。
見終わった後、一番頭の中をぐるぐる回っていたのは、アニタが自分の恋人であるベルナルドがトニーに殺され、でもそのトニーをベルナルドの妹であるマリアは愛していたわけだが、マリアの愛の強さについには二人の愛を認めたことだった。それってあり得るのだろうか。
ロミジュリがモチーフになっている作品だとすると、その時代背景から派閥同士の殺し合い、家同士の政略結婚、日本の歴史や大河ドラマだってそういうことはあるか。
いつの時代も、自分たちのアイデンティティのために争い、殺し合う。傷付き、哀しみに明け暮れる。そしてその愚かさに気付かされるのは、大切な人の死、愛。今さら知っても遅かった、ということで初めて深く腹落ちする人間の皮肉さ。
そんな悲劇を素晴らしい音楽とダンス、衣装、カメラワークが紡いでいく。ジェッツとシャークスの決闘のシーンなどでお互いの長く伸びた影が近づいていくところなど、たしかにアト6で宇垣美里さんが言ってたとおり、「スピルバーグ、映画うまっ」でした。
ちなみに「ロミジュリ」という略し方はなにわ男子の「初心LOVE」より引用させていただきました。