木蘭

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇りの木蘭のレビュー・感想・評価

4.5
 四半世紀前に劇場で奪われたワクワクを取り戻してくれた。ありがとう。
 一作目の映画化『D&D』を観たトラウマや予告編から不安しか無かったが、余りにも評判が良いので観に行ったが・・・素晴らしかった。そして、不覚にも落涙した。

 基本はコメディながら、活劇としても素晴らしいし、キャストに当て書きしたの?という位に俳優の魅力を引き出しながら各キャラクターに見せ場と、涙あり笑いありのドラマがある。
 『フォーゴットンレルム』の世界が舞台らしいけど、『D&D』は「赤箱」というロートルにも、TRPGを知らない観客にも、ちゃんと理解出来るし、『D&D』というTRPGの映画化なんだという事も伝わってくるのが巧み。

 観ながら、これが今のアメリカのハイ・ファンタジーの世界感なんだな・・・と感じた。
 人種的多様性など政治的正しさに極めて忠実っぽく見えるが、よく考えると現代のアメリカの若者が仲間達とゲームを通して織りなす空想劇の世界なんだから、これは極めて自然な景色なんだな・・・と思った。

 本当に計算され尽くされていたからこそ、エンドロールに日本版用の曲を挿入したのには、心底ガッカリした。
木蘭

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