真っ黒こげ太郎

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇りの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.2
運命は、誰と組むかにかかっている。

まぁ、ミシェル・ロドリゲス姐さんと組んでいれば大丈夫そうな安心感はあるけど。w(それでいいのか)




剣と魔法とファンタジーの世界、埼玉県川越市…じゃなくて(オイ)フォーゴトン・レルム。

盗賊のエドガンと戦士のホルガは、長年勤めていた監獄を脱獄し、エドガンの娘キラと元仲間のフォージが待つ故郷へと向かう。
2人はかつて、キラを養うために各地でコソ泥家業を営んでいて、死んだエドガンの妻を蘇らせられる「よみがえりの石板」を狙った際に闇の魔法使いソフィーナの手に掛かり捕まっていたのだ。

だが、実は全てインチキ野郎のフォージが富と名声を得る為にソフィーナと協力して仕込んだ罠だったのだ。
フォージはキラの保護者になり、王国の支配者となっていた!!!

証拠隠滅の為に消されそうになりながらも逃げ出したエドガンとホルガ。
2人はよみがえりの石板とキラを取り戻す為に、ヘタレな魔法使いサイモンと闇の魔法使いに恨みがあるドルイドのドリックとパーティを組んで、お宝奪還に挑む!!!



落ちこぼれアウトロー達がパーティを組んで、共に危機や巨悪に立ち向かう、ファンタジー・アドベンチャー映画
人気テーブルトークRPG、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の実写映画。


最初にぶっちゃけますけど、自分はテーブルトークRPGをやったことが無いし、やる相手も居ないので(泣)ぶっちゃけ原作に関しては全く知りません。
その上自分はファンタジー物にそこまで興味がないし、予告編を見ても今時のぬるま湯なCGアクション映画にしか見えないのでぶっちゃけスルー予定でした。
もう最近のMCU作品の所為でCG世界はもう拒否反応が出るレベル。w

ガッツリファンな主演陣もミシェル・ロドリゲスさんしか知らないし、監督もアクション畑の人じゃないっぽいからお目当てのアクションもあまり期待できそうにないし…。
(クリス・パインさんは有名は俳優みたいですが、自分は「アンストッパブル」と「スモーキン・エース」位しか見てないし…)


しかし、周囲の反応が妙に良いので気になって来たので「まぁミシェル姐さんのアクションが拝めれば良いか…」程度の気持ちで鑑賞。


…すんません、舐めてました。

面白かったです。

こんな楽しい作品なら早い所見ときゃぁ良かったよ!!!
いやぁ、いかに自分が「クアントマニア」で疑心暗鬼になってたのかがよく分かるね!!!(お前は反省しろ)



まず最初に難点を上げると、専門用語や横文字用語の多さはややついていくのがやっとだったかな。
一応、後述するように話は単純だし、元ネタの知識や専門用語知らなくても追える作りにはなっているけど、作品の都合上ファンタジー用語は多めなので、吹き替えとかで見ると追いかけるのが大変だと思う。

後、今作はかな~りノリが軽めなので、シリアスで重厚なアレコレを期待するとガッカリするとは思う。
多分ノリの軽さはタイカ・ワイティティ監督作といい勝負じゃないかな。w


まぁ、不満点はその位で、今作は良い意味でお気楽で、エンタメ要素満載で楽しい展開が目白押し。
お話はファンタジーな世界を下敷きに、アドベンチャー映画やケイパームービーやアメコミ映画の良い所をミックスした様な分かりやすいお話でスイスイ話に入り込める。
最初の内はかなりボンクラ感漂う主人公チームが、何だかんだで共に戦い、最終的には命懸けで強大な敵に立ち向かう展開はベッタベタではあるが良い。
主人公チームは皆キャラは個性がしっかり立っていて、彼らのコメディ多めの掛け合いも愉快。
最初は駄目駄目な所が目立つ主人公も後半ではすっかり好男に成長していて好感触。
(ある意味、ファンタジー版の「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」と言えるかも。)


アクションはやっぱりCGは使ってはいる。
でも、今作はミシェル姐さんの肉弾アクションを始め、物理的なアクションが多めで純粋に見ごたえがありました。
肉弾戦系のソードバトルや魔法使いの火球による火薬の爆発が展開されたりするし。w
(初期のMCU作品みたいな感じで良き。最近は物理的なアクションが忘れられてさ…。)
巨大モンスターとの戦いやダンジョンでの死闘等もアイディアを駆使してるし、ラスボスの魔女との大バトルもそれぞれの能力を活かしていて見ごたえがありました。
(魔女の倒し方もしっかり捻ってあって良い。)



前提的にはかなりおバカなノリだし、元のゲームのファンはまた違う感想を抱くかもしれません。
(一応それらのイースターエッグはちょくちょく確認できましたが。)

とは言え、最近では珍しくちゃんとしたアクションとコミカルなノリを楽しめるエンタメ映画には違いないので、是非とも劇場に行って見ることをオススメしますぜ。(今更遅いかもしれんけど)