全キャラが立っていることと、コメディータッチとしたことで、素直に楽しめるエンターテイメント作品となっている。
元ネタがゲームと言ってもテーブルトーク・ロールプレイングゲームなので、ほとんどオリジナルと言っていいし、2001年の「ダンジョン&ドラゴン」のリブートとされているが、これも全く違う内容でつながりはない。
なので、今作だけの独立したオリジナルと考えても差し支えない内容で、それでここまで楽しませてくれれば上出来だろう。
主役を含むパーティのキャラが全部魅力的だし、演じた各俳優もキャラに合っていて盛り上げてくれた。
そして、なんと言っても楽しそうに悪役を演じたヒュー・グラントの功績が大きい。オチでおいしい所をさらっていったのも彼らしくて楽しい。
ファンタジーではあるが、かなり思い切った魔法や設定でツッコミどころはあるものの、そんなこと忘れさせてくれるスピード感と、スッキリするハッピーエンドで楽しめる作品。
このキャラなら3作ぐらい作ってもパワーダウンしないだろうから、ぜひ続編を作ってほしい。
余談。
ドラえもん級の何でもあり魔法なので、これを真面目に考察するとなかなか楽しい。
時間を止める魔法は、その効果がどこまで効いているかが疑問で、地球に対してだと、宇宙から見ると時間は止まっていない。宇宙に対してだと、止めたとたんにすごいスピードで宇宙に飛んで行ってしまうだろう。
窓を作って移動する魔法はどこでもドアと同じで、床と天井に作ると永久機関が出来る。
変身できる女の子は、どうやって体積を変えているかが問題。原子の数を減らしているとすると、ハエになったら知能もその程度になってしまい、人間には戻れないだろう。
原子核と電子の距離を縮めているとすると、質量は変わらないから50㎏のハエになるぞ。
原子自体を小さくしていると呼吸できないし。
などと真面目に考えると笑えるのがファンタジーの魅力だな。笑