桔梗F

ウイザードの桔梗Fのレビュー・感想・評価

ウイザード(1988年製作の映画)
4.3
(未DVD化※日本では)
原題:The Navigator A mediaeval odyssey

ヨーロッパ全土に黒死病が蔓延した1346年、グリフィン(ハミッシュ)の住む寂れた辺境の炭鉱の村にもその脅威は迫ってきており、旅から戻った彼の兄コナー(ブルース)も絶望的な外界の様子を村人に伝える。

そんな時グリフィンは、夜明けまでに天上の都、星降る街の大聖堂へ十字架を据え置けば、黒死病から村は助かる、という夢を見、彼の夢に望みを託し、グリフィンら6人の仲間は世界の裏側に旅に出る…

80年代、ファンタジー映画全盛期ともいえ、『ネバーエンディングストーリー』『ウィロー』など大作が人気となり、Blu-ray化と再ブームの兆し♪

しかし、わたくしは『ウイザード』をはずした80年代ファンタジーブームなど容認できない(゜ロ゜;
本作こそ隠れ傑作冒険ファンタジーです( ;∀;)

日本で知名度はまったくありません(^-^;LD化もDVD化もされてません…
監督さん一番の有名作はロビン・ウイリアムズ主演の感動ファンタジー『奇跡の輝き』でしょう。

しかし!本作は
ミュンヘン国際映画祭グランプリ
スペイン、ローマ国際ファンタスティック映画祭グランプリ!
オーストラリア映画祭グランプリなど6部門受賞!!
と、とてつもない名作なのである( ;∀;)

なのに、なんで知名度が低いかって?
それは、少年主人公の冒険ファンタジーにも関わらず衝撃の極鬱展開をむかえるからである(苦笑)

『パンズラビリンス』もびっくりのまさかの墜落ラスト(T-T)
ダークすぎてまったく子ども向けじゃない(゜ロ゜;

映画は、簡単に言うと中世の旅人たちが現代にタイムスリップしてくるもので、中世編はモノクロ、現代編はカラー、また撮影手法がかなり凝っており、不思議な映像美♪

車や電車、潜水艦の恐怖に怯えながらも(笑)、現地で仲間も得て、目的に向かう!

撮影テク、音楽、演出がよく、ぐいぐい引き込まれます(^o^)
主人公が時おり見る、意味不明の映像がラストへの伏線となり、すべて繋がったら…どよん(´д`|||)

終盤は下がりそうで上げてから、やはり落とすという最悪パターン( ;∀;)
そこがいいんだけど(*^^*) 

秀作にも関わらず、日本ではなかったことのような扱いの本作だが、ようやく海外でDVD化されたので、日本版も出してくれないかと期待。

独特の映像美が目玉なんで、できればデジタルリマスター&Blu-ray…無理か。
桔梗F

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