ヒロシとサクラの息子で、寅さんの甥にあたる、小説家のミツオは、数年前に妻を亡くし、今は娘と二人で暮らしている。そして、彼が法事で柴又の実家に帰ったのをきっかけに、再婚話が持ち上がる。周囲の提案に聞く耳をもたないミツオではあったが、新著のサイン会に、たまたまヨーロッパから一時帰国した、高校時代の恋人イズミが現われ、再会。彼女と両親との葛藤に割って入ってやるうちに、彼女との距離が急速に縮まりはするが、彼女はすでに既婚者でもある･･･。
こうしたミツオ周辺の出来事をつど前フリにして、生前の寅さんのさまざまなエピソードが回想され、過去の名場面が織りなす総集編となっている。
『男はつらいよ』シリーズを観たことがなくても十分楽しめるし、本篇を見始める動機付けにもなりうる。
