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Postcards from London(原題)のkazataのレビュー・感想・評価

Postcards from London(原題)(2018年製作の映画)
2.0
『キングスマン:ファースト・エージェント』公開に合わせて日本未公開のハリス・ディキンソン主演作を連続ウォッチ&レビュー!

ロンドンのソーホーにやってきた10代の少年(=ハリス)が、一文無しになった挙句にインテリ親父相手の男娼になったら、持ち前の美しさでミューズ(想像の源)みたいな存在になるんだけども、彼には「スゴい芸術作品に触れたら気を失ってしまう」という持病があって、次第に彼の中で現実と空想の境界があやふやになっていってしまう……的なビジュアル・イメージ重視系アート映画。

(予告編公式↓)
https://youtu.be/-3gC-yreWWg

実は、以前チャレンジしたことあったんだけども、英語字幕が無いってこともあって途中でリタイアした本作。
エドガー・ライト監督作『ラストナイト・イン・ソーホー』を観た余韻&勢いに乗ってリベンジ鑑賞しましたが……やっぱり自分の拙い英語力じゃ詳しいとこまで理解できず。
(西洋絵画史や文化史に関する引用が多く、かつ偏差値高めの会話が繰り広げられるので、ボーッと画面を眺めていることも多くて…)
(赤と青のネオンに彩られた世界観は『ラストナイト〜』と共通してたけど、本作の場合はソーホー的なダークさを否定せずに受け入れている感じかな…)

とにかく、イタリアバロック絵画の巨匠カラヴァッジョの作品を中心に引用して、ハリス君をモデルとして映像で再現しまくるんで……その都度、(インターネット等で)作品解説を読んだりしながら見ると西欧絵画史の勉強になります(笑)

(大学の頃に受けた西洋美術史の授業が懐かしくなったけど、個人的にはカラヴァッジョとかレンブラントみたいな"圧が強くてコントラストキツめ"の作品は苦手で、自然主義とか写実主義的な淡い系画家の作品の方が好きです…)

(ちなみに、大学時代の一番のお気に入りは、フランスのジュール・バスティアン=ルパージュ!大学卒業時にサンフランシスコに行った時にフラッと入った美術館の常設展で「この絵いいなぁ」と見入った作品がルパージュだった時の静かなる高揚感を未だに覚えてます…笑)
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