難しくやろうとし過ぎだと感じた。
芸術は之総て、望む臨まず先駆者や時代から影響を受けながら、模倣と解体と組合せやアレンジの程度工夫が異なるばかりの術ーだとも言えるかも知れない。
どの部分をどの程度どんな塩梅で魅せるかは、"やる・する・見せる"だけではなく敢えて"やらない・しない・見せない"のも、センス又は技術の内なワケであろう。
勿論好き好んでだが、こうして作品鑑賞に自分の残り時間を捧げる訳だから、少なからず多少の期待は持ちながら観始める。悲しいけど過度な期待しない様に気をつけていても、何処かしらで素敵な出逢いを待ち望んでいるのは否めない訳で…
しかし本作は、全体的な力量不足が顕著。
特にカットの繋ぎ方が頭脳でやろうとしている事にテクニックが追い付いていない。
編集や場面毎のトーンや色彩感覚があまりに中途半端だと、"好き嫌い"を通り越して落胆してしまう。
個人的には常に其処さえ押さえてくれたらば、大概の作品はあまり飽きずに最近は最後まで観れたりする。歳で甘くなった気がするし。
余談として、主演刑事がATG時代の根津甚八を彷彿とさせた。彼の最後は少し可哀想でもあった。
(体調も良くないからか、乱暴なレビューかも知れないです( ̄▽ ̄)