フライ

アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年のフライのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

序盤はガッツリの残酷なホラーだが、終盤まさかの少年少女の悲しくも友愛にも思える展開に愛おしさを感じ、胸を締め付けられ、想像以上にハマったダークファンタジーホラー。

呪われた森の一軒家に一人で住み人肉を食べるアンデッドの少女ミーナと、誘拐犯に目を焼かれマインドコントロールにより精神を病んだ盲目の少年アレックスとの愛を感じるも、悲しいストーリー。
非情で残酷なシーンと、会ったばかりの少年少女、それぞれの辛すぎる過去の境遇と、芯にある純粋で優しい二人の思いに胸を締め付けられ、切なさで苦しくなった。

ミーナの残虐シーンと、過去の余りにも悲惨な生活とアンデッドになったいきさつに、大人への不信感が繋がり言い様の無い怒りと悲しさを覚えるし、アレックスの誘拐犯に怯え精神を病んだ姿に、絶望感しか湧かない。そんな二人が逃走しながら少しずつアレックスに情を通わせるミーナと、ミーナを信用して行くアレックスの姿に愛おしさを感じた。
見所は、アレックスに少しづつ情を通わすのと比例するように、ミーナが変化する姿と、アレックスを守ると言う感情への変化。特に終盤のミーナの言葉は、心を打たれるし、ラストの彼女の姿に二人の幸せを祈らずにはいられず涙が出そだったが、エンドロールの歌で号泣してしまった。

ホラーとして観ると物足りないし、ラブストーリーと呼ぶには残酷過ぎる上、全体的に抽象的な部分も多い為、スコア見ても分かる通り、かなり人を選ぶと思える作品だが、ぼくのエリ200歳の少女 系作品好きならもしかしたら楽しめるかも。因みに抽象的な部分が、ある意味自分には本作の魅力にも感じた。
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