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バード・ボックスのtsubasaのレビュー・感想・評価

バード・ボックス(2018年製作の映画)
3.6
『目を開けたら、最後』

【ドント・ブリーズ】【クワイエット・プレイス】等、昨今で人気の五感が封じられてるホラースリラー作品の視力バージョンです。Netflixオリジナル映画のなかなかの良作。

作品時間は約2時間、コメディ要素は0。最近では珍しいかなり太いホラー映画。
『設定』、『俳優の演技力』、『ストーリー構成』のバランスが素晴らしく、特段目新しい要素はないものの、ダレる事はなかった。特にサンドラブロックの危機迫る演技力があってこそだったと思う。逆に彼女じゃなければ凡作になってたかもしれない、その位引き込まれる演技力だったので必見。

過去と現実とのフィードバックを巧みに見せていく演出、追い詰められた末の閉鎖的な空間の中で繰り広げられるその人間達の醜態ぶりはまるで『箱』の中にいるような閉鎖感。ウィルスや細菌兵器、或いは劇中の人物がしっかり説明してくれる悪魔的な何かの降臨劇のようなその正体は結局明かされぬままだが野暮ったいのはご愛嬌か。
目隠しして見知らぬ地を小走りで進むなんて転けたり、膝ぶつけてボロボロになったりすると思うけどそれもご愛嬌か(実は観終わったあと目隠しチャレンジしてみたんだけど家の中ですら身体ぶつけまくりました)。
今思うとツッコミどころたくさん?笑

ラストはハッピーエンドの類かな?ちょっとすっきりまとまりすぎていて味気ない感じもしたけど...。もしかしたら監督は例え目が見えなくても、人間は生きていけるんだってことを盲学校を出すことで示したかったのかもしれない。
『ハプニング』って今作に近い設定の作品があるけどなんだか焼き直し感が強いな、これも今思うとだけど。
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