私、オルガ・ヘプナロヴァーの甲冑のレビュー・感想・評価

同日に観たスコリモフスキーのロバと違って素直に観られるというかこちらの方がブレッソン的だった。受難劇は『ムシェット』のようだし記録に残された言葉をそのまま使った『ジャンヌダルク裁判』にも重なる。消えてしまうような恩寵こそないが終わり方も良かったし、果たしてこの顛末は内的要因（統合失調症？）だったのか、環境要因だったのか、明確にしない作りである事を評価したい。