1920年代のオクラホマ州、石油の受益権で巨額の富を保有することになった先住民オセージ族が連続で殺された実在の事件をマーティン・スコセッシ監督が映画化。
原作本は事件を解明していくミステリー仕立てらしいけど、映画では『グッドフェローズ』や『カジノ』のような、スコッセシ監督お得意のスタイルで、ギャング映画風に犯行をやってる側の視点で作られている。得意のスタイルに加えて、慣れ親しんだディカプリオとデニーロを起用、上映時間206分っていう長さからもスコセッシ監督の本気度が伝わってくる。
正直、堕ちていく過程を見せられる『グッドフェローズ』スタイルはあまり好きじゃないし、長すぎる上映時間も膀胱がキツかったんだけど、観ている間は退屈しないのは流石巨匠の手腕。
ディカプリオ演じるアーネストがあんまり自分の頭で考えないで残虐なことをするのが怖くて、でもディカプリオが人間味たっぷりに演じてるからそんなクソ人間にも感情移入してしまう作りになっていて、なんだか複雑な感情が湧き上がる。
家で観ていたら絶対途中でスマホ構ったりしてしまいそうだったので、映画館で観れたのは良かった。