ナミモト

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのナミモトのレビュー・感想・評価

4.0
金欲にのまれたろくでなし達。
けっきょく、凡庸な人間が、1番の悪。

1920年代、オクラホマ。原作は、FBIの始まりを記述したノンフィクション。オイルラッシュで巨万の富を手にしたオセージ族と、その遺産を横取りしようとする白人一族。

「自分にはこの役が理解できないから、トランプ前大統領を演じるつもりでやった」。
ロバート・デ・ニーロが、キングの役を演じる際の心境をそのように語ったという。
表面的には親切な人の仮面を被って、オセージ族の内側に入り込み、その財産を吸い上げる。親切なツラの皮を剥いだら、金のことと自分の一族のことしか考えていないクソみたいな人間。
そんな戦争から帰還し、頼る場所がそんなオジのところしかなかったアーネスト。アーネストの愚かしさ。「気づけよ!」といいたくなるところで、気がつかないで悪い方向へ流されていく情けなさ。状況に流される人間の弱さ。裁判の後も、どっちの側から見ても、情けない奴にしか見えない後味の悪レオナルド・ディカプリオがそんな弱い役を見事に演じています笑。
ナミモト

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