もんてすQ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのもんてすQのレビュー・感想・評価

3.2
デ・ニーロがディカプリオのお尻を激しくスパンキングする大変えっちっち💕な映画です

アメリカ先住民族が居住するエリアで起きたオイルラッシュと、それを利用する白人達に起こった悲劇を壮大なスケールで描いたドラマ(だと思う)
逆玉の輿を狙うディカプリオと、ミステリアスなネイティブアメリカンの女性との間ですごい色々な事がある(話が長過ぎて要約ができない)

私が観た中で一番イヤな感じのデニーロ(デニーロは大抵イヤな感じだが)と、なんかバカっぽくて暑苦しいディカプリオが出てきます
撮影やセットが凄かったし、これでもかって程に陰湿な白人の権力者たちが描かれている
脚本が細部に至るまで書き込まれてて、めちゃリサーチしたんだろうなっていうのは伝わる
ディカプリオにだけたかるハエや、裏切り続けながらもあの帽子を被っていたことの意味

クォリティがすごいのはわかるんだけど、私は心に強くは響かなかった
なにせ長過ぎてストーリーを追うのに必死で、何かを感じる余裕が無かったってのがある気がする
登場人物の相関関係もかなり複雑だったし

ネイティブアメリカンって確か白人がアメリカ大陸にやってきたせいで病気に罹ったりとか、食生活に支障が出たりとかで、それまでのライフスタイルが一変しちゃったらしい
それを(罪滅ぼしみたいな感じで)働かなくても生きていけるように今でも国が特別区で保護しているじゃなかったっけ?(しかし保守派がそれを快く思っていないみたいな)
そのあたりの米国内での事情を含め、スコセッシは人間の高慢さとか強欲さを描きたかったのだろうか
侵略や略奪をしている側が「自分たちの方が優れている」と誇示する野蛮さ、いやらしさ

題材がこんななのでパラマウントの上層部は単独出資を嫌がって、Appleが金を出すことになったらしい(もともとジェシー・プレモンスの役が主人公のストーリーで企画されていた)
『バビロン』『マザー!』でコケたからポップカルチャー好きのパラマウントは慎重にもなるわな
ディカプリオはアドリブの連発やミーティングを何度もやりたがったらしく、スコセッシに呆れられ、デニーロには「そういうのやめて」とか言われたとのこと

公開当日に仕事終わりに観に行ったんだけど、私は200分もぶっ通しでやる映画(インターミッションをなぜ入れなかったのだろう)を完全に舐めていた
これ観てからずっと体調が悪くて今日までレビューを先送りにしてきた

あと、なぜ私がフォローしている皆さんは一人もこれをレビューしないのだろうか?長いから?家でこんなクソ長い映画なんて観ていられないんだけど
こういった文芸もの映画にしては超珍しく配給の東宝が宣伝に力を入れていて、TVCMやSNS向けにもすごい広告を出していたのだが...(その割に『オッペンハイマー』はなんで配給しないんだろうね)

SAG-AFTRAのストライキでプロモーションができないのは痛いだろうな
テイラー・スイフトのコンサートフィルムに興収で負けちゃうってのが切ない(テイラーは素敵だと思うけど...)
もんてすQ

もんてすQ