レオン

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレオンのレビュー・感想・評価

3.3
概ね高評価の方がほとんどだが、私には冗長な凡作に感じた。 ディカプリオの熱演以外は、あまり見所もなかった様に思う。 物語も起伏に乏しく、ほぼ全編が同じペースで進展して、終盤はまだ終わらないのか・・と感じてしまった。 ラストの演出も?が残るのみ・・。

今作が事実に基づいたほぼ、ドキュメンタリータッチの作品で、資料的価値を優先する物なら、こんな物か・・なのだが、オセージ族の連続殺人事件の原作を元に作られ、ある程度は脚色されたエンタメであるはず。 それを考えると、全く引き込まれず、何度も時計を確認した・・。

好きになれる・あるいは感情移入出来る人物も登場せず、趣向を凝らしたシーンも特にない。 
唯一、レオの奥様になる人物が、当初相手を見透かすような慎重な演技で、多少目に留まるが後半はただシンパシーを醸すだけ・・。

ディカプリオは口をへの字に曲げるような、苦悩する演技が重厚だが、いかんせん役自体の性格がいい加減・・。
終盤の裁判でも移り気な態度に、「どっちやねん・・」と心で呟いてしまった。
しかしレオは段々、「ジャック・ニコルソン」に似てきたなと感じるのは私だけだろうか♪
(前頭部が薄くなったら、さらに・・・・)

"善"も"悪"も混在する、弱く浅知恵の主人公では、共感も興味も沸かず、ただ物語がゆったり流れているだけ・・。

スコセッシ監督作品は、「アイリッシュマン」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「ヒューゴの不思議な発明」
「キング・オブ・コメディ」等、好きな作品も多々あるが、今までで一番、全体がぼんやり感じて、引き込むようなシーンがなかった・・。
それに3時間半の上映時間も影響してか、土曜でも近所のシネコンでは一日1回しか上映なく、客席もまばら・・。
おそらくかなりの赤字作品になるのでは・・。
(制作費は300億近いらしい・・)

これを見るなら、前レビューの デニーロ出演・監督作
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