Tactoo

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのTactooのレビュー・感想・評価

5.0
期待通りの大満足。全く目が離せない3時間半。スコセッシ特有の続く重い太鼓のビートに呼応して、神視点で全てを知る我々ら観客が彼らの揺れ動かされる感情にだけ集中できる。ディカプリオ演じるアーネストの混沌が静寂の間でも荒波のよう。人間人間してた。

ここまでの名優らが対峙してたからもう恐ろしいほどしらけ顔の悪魔。ここまでの人間性だとそれを演じる好きな俳優への尊敬の念も矛盾してしまいそうな葛藤が生まれ個人的にすごく楽しかった。

それにしても随分とはたから見てもわかりやすい真相だなと思うがそれもここまで開示されないのはとんだ大問題。物語の核心はミステリーじゃなかった。ラストの演出はそれをしっかりと富豪ら聴講者に訴えかける皮肉のような形であっぱれスコセッシ。

ディカプリオのムスッと顔がデニーロと少し似ていて、彼もいつかこんなお爺ちゃんになりそうだなと思った。最高のコンビです。アカデミー期待してます。
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