貝

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンの貝のレビュー・感想・評価

4.5
私多分スコセッシ作品でくらいしかロバート・デ・ニーロをほぼ知らなくて、ここまでの悪人演じてるのあんまりないかもしれん。ガチヤクザやったな、、「ワンス・アポン・ア・タイム〜」のアル・カポネを思わせる顔剃りのシーンがまた悪人味を増幅させる。オセージ族に対して尊敬してるムーブしながら当たり前に搾取するその態度、傲慢なメンタリティ、クソ野郎が過ぎて、こんなやつが叔父なら画面越しにも正義を振りかざすことができず皆脳筋アーネスト(レオナルド・ディカプリオ)のようにならざるを得ないのではと思ってしまう。
あくまでもアーネスト視点であり、モーリー(リリー・グラッドストーン)の含みのある感情を最後まで読み切れなかったのも最高にうまくてモヤモヤしちゃう。本物の悪魔を前にすると皆こうなる。少ない言葉だけど決して偽らない人で、アーネストは彼女に愛されることで人間でいられたと思うとまじ泣けるし腹立たしい。

最後スコセッシ御大出てきてその後のアーネストについて語ってくれたとこ良かったな。全体的にリアルだよって意識させる演出多かった。オセージの信仰がどんなものだったか知らないが、アニミズム的な精神性にシンパシー感じた。
貝