Rio

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのRioのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

中盤、主人公に対して「あ、こいつに何を期待して無駄なんだ」って察した途端に大きな絶望感に襲われて動けなくなっちゃった。ただひたすらに愚か、愚か、愚か。その先に何もない。
モリー役リリー・グラッドストーンのすべてを見透かしているかのような冷徹な視線が怖かった。あくまでも歴史として語られてきたアメリカ史の暗部に対する批判(というより蔑み)にとどまらず、現代の私たちの心にも眠る普遍的な”悪”を彼女に鋭く見抜かれたような思いになった。
サービスデーに観に行ったけど、あまりにも素晴らしいから正規料金をきちんと払いたくなったのは初めて。没入感という言葉も陳腐に思えるほどの圧倒的な世界観の作り込み。役者陣含め製作陣の狂気的なまでの熱意。心からの敬意と愛を捧げたい。この作品こそが私たちが映画を見てしまう理由。
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