MikiYamanaka

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのMikiYamanakaのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった、、素晴らしい作品👏🏻✨
3.5時間という時間だけ見ると「うっ」となるけど(さすがScorsese監督w)、いざ観たら全く飽きずに次が気になる!と思わせられる作品。Scorseseの作品は長いけど、その分丁寧にストーリーを描くから最後に感動したり衝撃を受けたりする度合いが強く、印象に残る。

シンプルに、当時の白人たちがネイティブアメリカンのオセージ族に対して行なっていた最悪な殺人事件の話。これが実話っていうところがまず衝撃的だし、1920年代の事件か。。白人市場主義がいかに昔から今まで続いているかを痛感させられる。お金って本当に人を醜くするんだなとも思った。お金が出てきた瞬間、白人はネイティブアメリカンたちのことをまるで物のように扱う。彼ら彼女らはただ平和に、たまたま出てきた石油で稼いだお金で生きていただけなのに、、なぜ白人にそれを剥奪されなければならなかったのか。お金の管理も白人にされていたことから、いかに彼ら彼女らが支配された構造にいたのかが伺える。

事件も衝撃的だったけど、個人的に印象に残ったのはアーネストの無念さ。デカプリオの演技が流石だったけど、彼は本当に中途半端だった。妻モリーを愛しながらも、極悪叔父の言いなりになって彼女をゆっくり殺すような行動をし、彼女の家族、雇ったプライベート探偵もみんな殺してしまった。挙げ句の果てには最後、彼女に静かに見捨てられる、、
彼がそうせざるを得なかったのはストーリーを通して何となく分かるけど、自分の軸がないとここまで結果として全て失うのか、、というのも思い知らされた。全部欲しがろうとすると全部失うとも言うけど、彼がもっと意思を持っていたらどうだったか。妻を愛することを早くに決意し、彼女に全てを打ち明け、叔父に何とか逆らっていたらどうだったか。

恐らく生きてはいなかっただろうねえ、、そこが切なく難しいところだけど、要するに自分も中途半端に生きていたら本当に大事なものを失う可能性があること、痛感した。自分の意思で生きていきたいね。

総じてめちゃくちゃ面白かった作品!ストーリー性もあるし、アカデミーに期待!
MikiYamanaka

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