ベルサイユ製麺

サークルズのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

サークルズ(2016年製作の映画)
2.1
圧倒的!!!!!
こんなレベルがあるのかよ…。これはまさに町内会で鑑賞するに相応しい作品!!


イギリス南部、ウィルトシャーの農村で起こるミステリーサークルの取材に訪れたクルーが、なんか…どうかしたっぽい。


ジャケを手にした瞬間に何か強烈に感じるものがあって即決でレンタルしたのですが…、コレはホント凄いよ?生涯観てきた作品の中で最も低い!!全てが!!!

全体の流れはですね…
ミステリーサークルで知られる僻地の村に二人のジャーナリストがやって来て、地元のバーの店員、農民たちにアレコレ取材していくうちに、ミステリーサークルが人の手によるものだとの確信を得てしまう。しかし実際にサークルを作っている現場の取材で、彼らは思いもかけない現象を目にすることに…
…みたいな事を描こうとしているのではないだろうか⁈ なんせ映画の語り口が、興奮状態の幼児から今日の保育園での出来事を聞き取っているくらいに拙いもので、ぜんぜーん自信無い…。

観る前の予想では、オカルトネタのどインディー映画となると、例えば『トライアングル』位の“酷さ”を覚悟していた訳ですが、実際はインディどころかアマチュア、…どころかズブの素人が〈撮ってみた!〉てなクオリティでございましたよ!
先ず出演者の演技経験が、恐らく“サンタの正体を見たくて寝たフリをした”ぐらいしか無さそう…。まあ素朴でリアル、と言えなくもないのですが。
脚本は、多分無いと思います。いや、こんなの有ったら逆に腹立たしい!
更に、不気味な存在感を示すのが劇伴でして…。素人が簡単な機材で完パケしたのだと思うのですが、それが変に曲調がバラエティに富んでいてイヤに熱っぽい。勿論クオリティは高くない(プーテレの宮城さんみたいな)のですが。これ、下手すると曲先行、寧ろ曲を聴かせたいが為に映画を作ることにした可能性も…。小道具の類も学芸会レベルで、…というか学芸会の小道具が見つかったから撮った、という線も有るか?

パーツ、パーツが際立って低く、これと言って見るべき所も特に無いと言わざるを得ませんが…、
なんだってこんなのを90分にもしちゃうのよ⁈正直30〜40分で済む話でしょ!
もう、こんなに長くしてしまうから…だんだん、だんだん良くなって来ちゃったじゃないスか!!

なんかねぇ、ちょっと可愛いんですよこの映画。主人公の発狂シーンや古代(?)の騎士との邂逅シーン、凄くほのぼのしてて良いです。クライマックスの特殊効果もカラオケのビデオみたいでノスタルジーにも浸れます。全編、出そうとしても出し方のわからない、まるでヤブ犬のような不細工な魅力に満ちてます。いやー和んだ和んだ。

事前にユルユルである事を知って観ちゃうと良さが半減しちゃう(0は何分割しても0なのだが…)と思いますので、このレビューの事なんかさっさと忘れてウッカリ借りちゃって下さい。

※なんと!…ミステリーサークルはそんなに出ませんよ!!