たま

幸せへのまわり道のたまのレビュー・感想・評価

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)
3.5
“フレッド・ロジャース”
子供向け番組の名司会者らしい。
知っていたら映画がもっと楽しめたんだろうな。

子どもと向き合う姿が素晴らしい。子どもの潜在能力を最大限に引き出すことができる人。

それは大人にも例外ではなく、記者のロイド・ボーゲル氏の心も柔軟にさせた。
そんなフレッドという人物も、妻は「彼の努力と訓練の賜物なのよ」と言う。
分かってはいるものの、人は誰もがその域まで達することが出来ない。まさに尊敬に値します。

「1分間だけ、自分を愛し培ってくれた人々を思い浮かべてみて……」
とフレッドはロイドに言う。
そこで観客をも巻き込む。
すっかりフレッドのセラピーを私も受けてしまった。

赦すというのは簡単なことじゃない。でも、赦すことで自分自身も解放される。

予定調和のヒューマンドラマに、ひねくれ者の私は、ちょっぴりキリスト教的な説教臭さも感じてしまったけど……

でも、地下鉄に乗り合わせた人が、フレッドを見つけ、番組のテーマソングを歌い出し、最後は乗客みんなで大合唱になったシーンには込み上げてくるものを感じた。
きっとみんな彼の番組を見て育ったのね。
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