雨宮はな

幸せへのまわり道の雨宮はなのレビュー・感想・評価

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)
1.0
わかっちゃいたけど、赦すのか。なーんだ。
アダルトチルドレン主人公になあなあの体で押しつけカウンセリングをする有名じいさんの話。

最後の最後にピアノを叩く様子に「あ、何か怒ってたのか」と思えるのは良かった。
ロイドとの会話中にちょいちょい目が笑っていなかったり、間があるのもアンガーマネジメント中なんだろうなというのがわかるのでロジャースの人間らしさが表れていて面白かった。

死を目前にした人間が接触したがるのなんて自己満足にすぎないし、赦される前提でいちばん自分勝手だよなぁ。
本来味方のはずの妻からは前からも後ろからも撃たれて、よく離婚しなかったなと思う。
自分がくつろげるはずの家に入り込まれ、自分の許可なく子供を触られているなんて地獄でしかない。
よくそのまま子どもに愛情が持てたなと思う。
結局ノせられて赦してほっこり~っていうルートを辿ったことで、父親に愛されたかったぼくちゃんだったってだけなのはわかった。

「ありのままの君が好き」だのなんだの言う割に、「アンガーマネジメントをして、対象を赦すタイプの人間」に仕立ててるのにモヤモヤする。
他人を赦さない、感情と向き合わない状態だって”ありのまま”だと思う。

トム・ハンクスの演技が素晴らしいのはいつものこと。
雨宮はな

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