アメリカの超人気子ども向け番組の司会者フレッド・ロジャースと雑誌「エスクワイア」記者ロイドの交流をもとにした実話ベースの物語。
フレッド・ロジャースは、アメリカ人の仕事仲間から聞いたことがありなんとなく知っていました。本作では彼の類まれな努力のものに築かれた、聖人的な教育者としての人格に触れる中で、感情的で仕事に忙殺され家庭を顧みる時間もなく、さらには父と長年不仲だったロイドに少しずつ変化が訪れていくのが見どころ。
ですが、期待していたよりも、その変化の過程がだいぶあっさり。これだけの年齢の大人が家族や親への味方を変えていくのは相当難しいことで、それほどフレッド・ロジャースという人物が魅力的な人物だったということなのでしょうが、本作だけ観ても、その人物的深みはそこまで伝わってこなかったなぁ。
フレッド・ロジャースという人物のある1エピソードを知る、という意味では面白い作品でしたが、もう少し深く突っ込んだ心理描写を見てみたいな、と思わせる作品でした。
