再見。
「凱里ブルース」がめちゃくちゃ好きで、最初は金がかかった凱里ブルース(邦題の露骨なヴェンダース感も…)くらいにしか思ってなかったんだけど、あらためて見たらやっぱり面白い。
横溢する水のイメージやノスタルジーへの異常なまでの憧憬はタルコフスキーそのものなのだけど、そこにネオ・ノワールが被さってくるあたりの強烈な中国映画第七世代感たるや…。もう嫌いな要素がいっこもない。
映画あるあるでも「よく似た二人の女」ほどこすられたネタはないと思うが、本作も当然のように「めまい」でありヒッチコック。ラストの回転キスシーンは速攻「汚名」やんとツッコんだけど、あらためて「汚名」を見直したら全然回転してなかった。おかしいな、回ってたと思うんだけどなぁ。