二宮隆太郎 監督の特集上映のチラシで見かけたタイトルをアマプラで配信観賞。二宮監督の昨年の『逃げ切れた夢』は良かったが、本作もなかなか良い。
鎌倉 (と言っても全く華やかさのない裏鎌倉) を舞台に描かれるのは、祖母と二人暮らしの怒れる21歳女子の日常。
その日常をかすめて交わされる、ふらふらした男ども (何故か皆3人組) のどうにも益体のない会話が醍醐味。彼らを見ていると、彼女の怒りも、その苛立ちから身近な人に当たってしまう気持ちも分からないではない。
『お嬢ちゃん』というタイトルは、そんな彼女も、バイトとゲームで日々をやり過ごすだけの、まだ何者でもない人間に過ぎないのだということか。
主演の 萩原みのり の佇まいが実に良い。ちょっと調べたら昨年末に引退したらしいのだが、最近の主演作『成れの果て』(アマプラ配信あり) も観てみようと思う。
