YUTARO

インソムニアのYUTAROのネタバレレビュー・内容・結末

インソムニア(2002年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ノーラン×アルパチーノ
まだ日本公開されてないオッペンハイマーを除いてこれでノーラン作品コンプリート
監督作品の中で1番シンプルで分かりやすい

音楽とアルパチーノ扮する警察が因縁の相手を執拗に追いかける構図がヒートぽかった
けど今作は根っから潔白の警察官とはいかず隠滅しようか白状して正義を貫こうか葛藤に揺れる主人公の姿が見物
「白状、白日の元に晒す、告白」的なワードが英語で関連あるのかわからないけど白夜とコンセプトが凄く合ってたと思う

「いい警察は謎解きで眠れず、悪い警察は良心が眠らせない」「目的は手段を正当化する」とか記憶に残る名言も多かった

最後はエリー刑事に真実を託す形で自分の正義を全うしてくれて良かった。アルパチーノはゴッドファーザーみたいな好青年キャラよりも悩みくたびれたおじさん演じてる時の方が深みがあって個人的には好き

犯人と丸太の上で追いかけ合いするシーンはヒートを彷彿とさせた。ただ、今作は刑事が犯人探しに精を出すほど自分の罪から逃れるために頑張ってるって滑稽に見えるのが面白い。 

追記
・悪役の発言に悩まされる主人公、法に変わって制裁を加えようとする危うい正義感はどことなくバットマンに通ずる部分もある
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