ジョー

インソムニアのジョーのレビュー・感想・評価

インソムニア(2002年製作の映画)
3.5
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 ヒラリー・セイツ
撮影 ウォーリー・フィスター『インセプション』『メメント』他

ノーランの初メジャー作品。当時はちょっとした若造監督が、名だたる俳優陣の中をこの映画まで落とし込んだ現場の重圧は大きかったと見る。アルパチーノを流木や岩の上を走らせたときは、転んだらどうしようという不安があった。撮影は今まで通りの、特に切り返しショットやインサートは『インセプション』に似てると思ったら、同じ撮影監督。少しノイズがあるところや、中心からずらすところ、インサートで手元やクロースアップの距離と高さが似ていた。作家性はこのころからほぼ出来上がっていて、じわじわくる物語の波に、弦楽器を使った静かで不安な音楽に音量を上げるタイミング。ブレない作家性。脚本のせいもあるのか、じわじわくるぶん、モニターで鑑賞する分には飽きてしまい離脱してしまう。それでも傑作であることは間違いない。
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