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破天荒ボクサーのtoriのレビュー・感想・評価

破天荒ボクサー(2018年製作の映画)
3.7
ボクシング好きという理由で観に行ったが
終映後この監督さんと「誰がために憲法はある」の監督さんのトークショウがあったりと嬉しいサプライズがあった

試合シーンもそこそこ多かったが山口選手のトリッキーさ好みではない
だが生き様には大いに共感

そもそもこれはボクシングのドキュメンタリー映画ではなく
劇中の「出る杭が打たれるのは日本だけ」という言葉に象徴される
日本の文化・社会構造の病巣を糾弾するモノ
 (「出過ぎた杭は打たれない」とも言っていた)

JBC(日本ボクシングコミッション)のドロドロ体質
トークショウーによると某ジムの会長夫婦がある宗教団体に入っていたので同じ宗派の選手が優遇されたとか
逆にどんなに実力があっても嫌われればマッチメークされず引退余儀なくされた選手も多いと劇中にある

日本はジムありきでそこでマネージャーやトレーナーが選手につけられる
運悪くジム自体がJBCに反感をかえば所属の選手は一生日の目を見ないことになる
一方海外は選手ありきで選手がマネージャーを雇いマッチメークさせる

井岡会長も名指しで非難されていた
一旦は引退した井岡一翔だが井岡ジムと縁を切り4階級制覇を果たした
これからは海外でやると宣言 しがらみのない世界で活躍して欲しいものだ(ボクシング興行した事ない幕張メッセでの試合だったが他で意地悪されたのだろう)

トークショウーでは芸能界・相撲界にも言及
例えばジャ~~のような事務所ありき
事務所の利害でタレントの活動が決まり、超過密スケジュールになったりするらしい
SMAPのごたごたもその構造が原因らしい
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