Masato

ブレイブ・ロード~名もなき英雄~のMasatoのレビュー・感想・評価

4.0

異国の地で出会った”親子”の実話

まず、一応報告しましたが、Filmarksのあらすじがかなり後半までのストーリーを書いてしまっているので、絶対に見ないでください。考えれば予想できる展開ですが、明示されてると鑑賞が萎えると思うので。

私はあらすじを見てしまった身ではあるが、かなり良かった。
IMDbで8.6という高評価で気になり鑑賞。トルコ映画というものを初めて見たが、調べてみると、映画産業は結構盛んであり、その分クオリティも高かった。過度な期待は注意だが、さらっと借りて見て欲しい。

一応過度なネタバレなくあらすじを言うと、朝鮮戦争で韓国へ派兵することになり、愛する者を残して故郷を後にした技術兵の主人公。朝鮮での戦闘中に、虐殺されてただ1人取り残されていた少女を救い、トルコ軍とともに生活することとなる。やがて生活していくとともに愛着が湧きはじめ、まるで親子のような絆を結んでいく…

といったストーリー。コメディ要素もあり、アクションも少なからずあり、感動ドラマもありのてんこ盛りの戦争映画。序盤から凄まじい速さのテンポで物語が進むため、退屈することなく最後まで一直線。緩急こそあまりないものの、かなり見やすい。韓国映画みたいな。

主人公のスレイマンらトルコ人達と戦争孤児のアイラとの交流が見ているだけで幸せになってしまう。スレイマンにずっとくっついているアイラが本当に可愛く、それを必死に愛でるスレイマンとその友人たちが本当に面白い。朝鮮戦争の慰問によく行っていたマリリンも登場する。ただ、幸せな日々だけでなく、苦しい展開も待っている。基本的には、ハッピー!な物語で、戦争映画嫌いでも面白いとは思う。

その後に待ち受ける運命も、非常に良かった。皮肉にも、戦争という血を血で拭う争いが感動的な物語を生むということを改めて感じた。実話という説得力もあって、本作はかなりの良作。日本とトルコの関係はよく聞くけど、朝鮮戦争で韓国とトルコの友好関係があったとは!と意外と知らない事実も知れた。

未体験ゾーンで公開されたらしいが、ちょっと失礼だが、未体験ゾーンの枠組みで公開されるような内容ではないと思う。かなりの大作。クリップ数少ないからもっと見て欲しい!
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