むさじー

ブレイブ・ロード~名もなき英雄~のむさじーのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

<戦場で生まれた兵士と孤児の絆を描く>

舞台は戦場だが、内容はホノボノとして切ないヒューマンドラマである。
実話に基づくとしながら大胆に脚色し、ご都合主義満載で、展開に粗さは見られるものの、戦争の悲惨さにうまく笑いと涙を盛り込んでいる。
敵の銃弾は潜り抜け、こちらの弾は百発百中の見事さ。
休暇で訪れた“東京”はどこの国かと見紛うチープな作りに驚く。
いきなり47年も飛んで、太った主人公には昔の面影が全くなくて混乱する。
多少はアラもあり、リアリズムを無視したところもあるが、素直に心に響いてくるエンタメ系感涙映画だと思う。
朝鮮戦争にアメリカ側の支援としてトルコが参戦していたことを初めて知り、加えて戦争の最中、韓国の戦災孤児をトルコ軍が保護していたということに驚いた。
そしてエンディングの再会シーンには、実際のドキュメンタリー映像が流れ、正直泣かされる。
何よりアイラ(キム・ソル)がアイドル的可愛さで魅力に溢れている。
また、戦場でも自分を貫き通す“虫も殺さない男”スレイマンの優しさ、一途さには心動かされる。
ただ、戦地での別れから再会までの描き方が省略し過ぎ、急ぎ過ぎで、ややダイジェスト的展開になったことが惜しまれる。
むさじー

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