NaoMaru

ザ・ライダーのNaoMaruのレビュー・感想・評価

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
4.0
クロエ・ジャオ監督作品

米国中部の大地でたくましく生きる人間や馬・牛たち。ここに限らず育てられる動物(家畜)は明確な目的があり、目的がかなわない場合にはいのちをまっとうできない。人間のみが目的を終えても生かされ続ける摂理。生きる意味を探りながら、大自然のなかで孤独感が癒されたとき涙が溢れた。

ブレイディはロデオ大会で頭蓋骨折の重症を負って、再起を図ろうと静養していた。ロデオに出るライダーの仲間たちは誰もが軽くない怪我をし、友人レインに至っては再起不能な障がい者として入院中。プレイディは悩みながらも大好きなロデオに挑もうと決心し、父親の反対を押し切って大会へ向かうが…。

【あとがき】
スポーツ選手が年齢や怪我、実力の低下を要因に現役続行が難しくなったとき、家族がそれを理解し優しく包み込んでくれる。限られた年月でいのちを燃やせる現役はなにものにも替え難いのだろう。ーー映画を見てそんなことが思い浮かんだ。「挑む勇気」があれば、「退く勇気」もあるはず。
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