白人男性マッチョイズムの象徴のようなロデオという題材を、アジア系女性監督であるクロエ・ジャオが描くというところに興味をそそられました。
主人公は純粋にロデオや馬を愛していて、自身の体や生活にとってどうすべきなのか、板挟みになっている1人の人間の物語でした。
カッコつけたいとか男として、みたいな気持ちが全くないわけではなかったと思うけど、ロデオが人生のすべてだったし、たったひとつ追いかけてきたものをなくした時の虚無感が切ない。
広大で美しい自然とちっぽけな人間との対比もジャオ監督らしい、胸の奥がチリっとする映画でした。