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スター!のBaadのレビュー・感想・評価

スター!(1968年製作の映画)
3.6
ジャズエイジの華とも言うべきイギリス出身の舞台女優ガートルード・ローレンスの半生(子ども時代から第二次世界大戦終了頃まで)をジュリー・アンドリュースが演じた大作ミュージカル映画。

見所は、ふんだんに見られる舞台のシーンと素晴らしいプロダクションデザインおよび衣装デザイン、全盛期のジュリー・アンドリュースの舞台の上でのお芝居を見ることが疑似体験できること、演劇史的観点に立ったガートルードとノエル・カワードの交遊などで、とくに二人の舞台での掛け合いの場面は面白く、カワードの戯曲を原文で読んでみたいと思ったほど。

ただ、ロバート・ワイズとジュリー・アンドリュースのコンビというのは、手堅いけれど、面白くはないんですよね、映画としては。

私は、この映画、『サウンドオブミュージック』よりは好きですが、やっぱりジュリーは舞台の人だという感を強くしました。

ノエル・カワード役のダニエル・マッセイのキャスティングはカワード本人の推薦で決まったとかで、実生活でも、カワードが名付け親とか。
この人の演技が美術とジュリーの歌以外では一番の見所でした。ステージ上ではない地の部分の演技は一番よかったですね。

(DVDにて。この映画のいくつかのシーンが昔の少女漫画にいくつかパクられていたのを思い出して購入しましたが、舞台シーンの映像の影響たるや、公開時一世を風靡したのでは、と思われるレベルでした。デザイナーと振り付け師の影響力や恐るべし・・・です。美術関係の人は必見の映画かもしれません。)

(名付け親はノエル・カワード 2009/6/19記)
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