このレビューはネタバレを含みます
オープニングとエンディングに同じシーンを使う作品の醍醐味は、物語を通して見方が変わるところ、なはず。本作に関しては、映画を通して伝わってくる嫌～な予感がただ花開く様を見つめているような気分だった。ピョトレックにとってハッピーエンドなんて既にありえなかった。
母親の周りの見えてなさがひどすぎ。息子を不倫の共犯者にして、嘘つかせて、ぶって、泣かせて、支配する。「アバズレ」だの「二股女は消えろ」だのマイカに投げつけられた言葉は全部、母親への禁句。この夏に、ピョトレックから去っていったものはあまりにも多すぎた。
