がく

マリア・スクウォドフスカ=キュリーのがくのレビュー・感想・評価

2.5
史上初の二度のノーベル賞を受賞したポーランド人女性の私生活とアカデミーの場での苦悩を描いたドラマ作品。

冒頭からカットの切替が激しく駆け足で、視点も定まらず没入効果がまるでありません。中盤になると描きたかったシーンが丹念に流され始めたので、作品時間の圧縮のあおりを受けた編集だったのが分かる苦しい前半です。

途中、我が目を疑ったのですが、おもむろにキュリー夫人がキュウリを貪り食べるシーンが現れて意識が持っていかれます。日本向けのサービスシーンなのかと、折角集中し出していたところに混乱が生じます。

アインシュタインとの交流シーンが個人的には見所でした。

共同研究者でもあった夫の死後、女性であることを理由に抵抗を受ける研究生活と私生活における誹謗に立ち向かい、再び栄誉を掴み取るまでの苦難は、現代に通じています。
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