QTaka

デッドバケーションのQTakaのレビュー・感想・評価

デッドバケーション(2018年製作の映画)
3.9
MOOSIC LAB 2018札幌で出会った、キラキラ輝いていた素敵な映画でした。
細部まで、丁寧に撮られているな、って思いました。
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幽霊と女の子の話ですからね。
一体どういう展開?
と思いきや、「ブクブク」から始まるこの映画、とても美しい楽しい映画でした。
展開のリズムが心地よいのは、主役の原愛音さんのガッツある演技かな。若さってすごい。
対して、GALAXIEDEADさんの落ち着いた雰囲気。
幽霊ですからね。容姿も含めて?
この対比が、ちょうどイイ。
キャスティングの妙ですね。
幽霊なのに、昼間もOKってのがイイ。
だから、終始画面が眩しいくらいに明るかった気がする。
それは、主人公の夏の雰囲気そのものかな。
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「ビールがいいなぁ。美味しくないんだよこれ。」
このセリフ、デッドさんの本音だったということです。
八幡監督がおっしゃってました。
なーるほど。
そして、ラストシーンの一番搾り。
どう受け止めましたか?
もう、成仏しちゃって、そこにはいないはずなのに。
「プシュッ!」
「あれは、ケイスケからミツコへのアンサーな感じです。ケイスケの。」と監督はおっしゃられていました。
私は、あのシーン、二人の会話が聞こえてきた気がしました。
————
ミツコ:「ビールだよ。」
ケイスケ:『プシュッ!』
ミツコ:「。。。」(ちょっとホッとした表情?)
ケイスケ:「ありがとう」
————
八幡監督は、あのシーンをこうもおっしゃっていました。
ミツコの表情については、「少しアンニュイ目な所で切ることで、見る人にお任せすることでも良いかと。」
そうですね、見る者も、映画の一部なのですね。
あのビールと「プシュッ!」のその瞬間を作ってくれた監督に感謝です。
そうか、あの「プシュッ!」のための映画だったのか?(笑)
ラストシーンまで、じっくり堪能させてくれる映画は、本当に楽しい。
いい映画との出会いでした。
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