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トリプル・フロンティアのkuuのレビュー・感想・評価

トリプル・フロンティア(2019年製作の映画)
3.2
『トリプルフロンティア』
原題 Triple Frontier.
製作年 2019年。上映時間 125分。
『ジャスティス・リーグ』のベン・アフレック、『スター・ウォーズ』シリーズのオスカー・アイザック、『キング・アーサー』のチャーリー・ハナム共演によるクライムアクション。
監督・脚本は「オール・イズ・ロスト 最後の手紙」のJ・C・チャンダー。Netflixで2019年3月13日から配信だそうです。

南米で麻薬組織と戦う元特殊部隊員ポープは、麻薬王ロレアの下で働く女性イバンナから、ジャングルの奥深くにあるロレアの隠れ家についての情報を得る。
ポープは特殊部隊時代の仲間であるレッドフライやアイアンヘッドら4人の男たちに協力を持ちかけ、隠れ家に保管されている莫大な金を強奪する計画に乗り出す。
しかし予期せぬトラブルに見舞われ、計画は狂い始めていく。。。

出だしは好調。
前半まではリアルな展開。
しかし、その後はアクション映画からサバイバル映画になってしまってた。
せっかくキャストがエエのにお粗末な脚本で台無しなってしまってる感が否めない。
たとえアメリカのことでも軍隊がどのように機能しているかおそらく誰もが知っている。
退役軍人がどのように暮らしているか、適切に照会することはおろか、あまり尋ねられない質問です。
Netflixオリジナルの今作品は、引退した兵士と現役の兵士の神話的な贅沢とは別に、
技術VS兵士、
奉仕VS道徳、
忠誠VS人生をめぐる論争を描いていました。
元バットマンのベン・アフレックと『エクスマキナ』(2014)のオスカー・アイザックが出演するこの型破りなアクションスリラーは、そうした深刻な問題に対する確固たる解決策を提示しないが、J・C・チャンダー監督は、期待と現実の哲学に関する息苦しい瞑想を描こうとしてる。
銃と罪悪感、弾丸とバッジ、戦いと仲間。
監督はこれらにレトロなメタリカ、パンテラ、ボブ・ディランの名作をいくつか装備し、壮大な冒険、壮大な旅、そして悲劇的な帰還を、陰と陽を織り交ぜながら描こうとしていた。
しかし、何故かイマイチな仕上がりになってた。
タイトルの"Triple Frontier."は、地理学と心理学を融合させた魅力的なものでした。
トリプルフロンティアとは、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルの国境が交わる地点のことやそうで、視覚的にはそこにある。
比喩的には、人間の行動に対して本質的なことを語ってる。
物語の中ですべてがうまくいかなくなったとき、すべての登場人物は自分の価値を証明するために精神的な挑戦を受ける。
彼らの技術、忠誠心、道徳的な強さが吟味される。
って、めちゃくちゃオモロなる要素あんのになぁ。
なんか残念でイマイチやった。
ある時点で、それは彼らの手の届く範囲を超え、彼らの生存戦略を解釈する余地が残されてはいたのに。
生存となると、適者生存。
そんな時の軍隊で培われたサバイバル技術を見ることが出来るって期待したのに、ダラダラと逃げるだけ。
生存とは物理的に生きていることなんか、それともただ存在していることなんか。
ただ、今作品は、この古典的なジレンマに対する崇高な思索を伴っており、その点では満足できるものでした。
軍隊の任務と経験、その混乱と中断、トラウマと心的外傷後治療に関する極論を見いだすことも出来る。
でもなぁ~、任務を純粋で誇り高いものとしてロマンチックに描くことで、工作員たちは曖昧で空虚な、偽りの帰属意識の約束に踊らされてしまってる。
しばしば、個人の判断と権威の間で内面的な葛藤が生じ、不快なほど無感覚な状態を示す瞬間がある。
このNetflixオリジナル作品は、アクションが二次的な動機で、反応や考察が一次的な動機であるようなアクションジャンルでは珍しい。
深読みしつつ見れば面白いが、軽くアクションを楽しみたい小生には上映時間 125分は少々長く感じました。
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