ぶみ

夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風のぶみのレビュー・感想・評価

3.5
向井宗敏監督、共同脚本、四人の主演により四つの季節がオムニバス形式で紡がれる群像劇。

〜夏〜 齊藤なぎさ主演『ナツヨゾラ』
〜秋〜 鈴木伸之主演『時々もみじ色』
〜冬〜 飯豊まりえ主演『冬のふわふわ』
〜春〜 市原隼人主演『桜咲く頃に君と』

いずれの作品も福岡県芦屋町を舞台としているため、当たり前のことだけれども、同じ場所でも人の数だけドラマが存在することを改めて認識させてくれる。
映画自体は、地元の方々も出演し、手作り感や素人感が満載だが、それが日常を切り取る優しい映像に繋がっているのではないかと思わせるもの。
四つの物語はいずれも難解なものではなく、込められたメッセージがストレートに伝わってくるとともに、書き下ろされた各主題歌が、心地よい余韻を残す。
殺伐としたり、難解であったり、はたまたテーマが重かったりする作品が多い中、ゆったりと観ることができ、日本の移ろう季節の良さを感じとることができる一作。

また会おうね、桜咲く頃、君と。
ぶみ

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