ショウコ

ゴーストマスターのショウコのレビュー・感想・評価

ゴーストマスター(2018年製作の映画)
2.8
大人気ラブコメなんて糞喰らえ!胸が締め付けられる様なキュンキュン?壁ドン?そんなもんこうしてくれるわ!

…ってのが作品の出発点だと思われます。何となく想像は付いてたのですが実際に画にされるとインパクト極大。黒板いっぱいに花開く内容物に眠気が飛び、トラウマ映画のデッドリーフレンドを思い出しました🏀

これを実現するために「原作つきの映画を撮らされていた冴えない監督が密かに書いていたホラー脚本に怨念が宿る」って所に持ってったのも非常に良いです。登場人物の多くは冷めて燻ってるんですが秘めた情熱を抱えており、ゴーストマスターが現れた事で火種が再燃していくわけですね。面白い!

…なのになんでフザケちゃうかな

真面目に演技するなって指導でも入ってたんでしょうか。走り方はテレビのコントでもやらない様なエアウォークだし変な効果音つけちゃうし「これギャグでやってますから!」って鼻に付くワザとらしさが不快でしょうが無かった。役者がかわいそう😢
真摯に取り組んだ結果としてB級になっちゃった映画に愛おしさを覚えるのであって、ハナから不真面目にB級を目指す様な姿勢には甘えや狡っからさが滲み出ていて吐き気がする。全く同じ台詞の繰り返しもクドくて寒くてずっと針のムシロに居る様な気分だったわ

中途半端にキーワードを並べて「オレ分かってる」アピールしてくるのもあざといし露骨で嫌。でもタランティーノあいつはいいって台詞にはウムと頷いてしまいました



スクリーンの向こう側から「第四の壁」を破壊しにかかる様なラストの演出だけちょっと愛を感じた。現実の人間に置き替えたら即通報するタイプの偏愛ですけどね

それにしてもやっぱり骨が無い。ぺっちゃんこになったゴムボールみたいで頭蓋の痕跡が微塵も残ってないのは少し寂しい。ダブルタップの踏んづけみたいな歓喜ってなかなか無いもんです(肋骨はあった)
あとスマホ男の綺麗すぎる死に方…あれはなにかの圧力なのか皮肉なのか🤔
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