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映画 少年たちのやのレビュー・感想・評価

映画 少年たち(2019年製作の映画)
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監獄という場所は、時間の止まった閉ざされた空間であるのと同時にいつかは必ず出て行かなくてはならない場所。少年たちもやがて大人になり、いつまでもアイドルではいられない。そういう意味で、不慮の事故とはいえ死んでしまったジュンは少年のまま時を止めた、ある種理想系だと思った。ジュンを演じる京本君の持つ儚さが役にベストマッチで、特に感心したのが、生前はただ嬉しそうに微笑んでいただけに見えた彼が、みんなの思い出の中で回送される時にはなんだか寂しげに見えるところ。残された人の記憶の中の彼はいたいけで、永遠の少年に相応しい。それに最後の「子供は大人になれるけれど、大人は決して子供には戻れない。だからこの想いを、時計を止めて…」という一文は、彼が最近ラジオで「大人になりたくない。自分の作った世界で優雅に遊んでいたい」と話していたことを想起させて、勝手にグッときました。(時系列は逆ですが)まぁファンしか観ないような映画だけど!
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