真っ黒こげ太郎

トリプル・スレットの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

トリプル・スレット(2018年製作の映画)
4.4
トニー・ジャー!!!(ムエタイの神!!!)
(「”マッハ!”シリーズ」「トム・ヤム・クン!」「ドラゴン×マッハ!(SPL2)」「モンスターハンター」)

イコ・ウワイス!!!(シラットの鬼!!!)
(「”ザ・レイド”シリーズ」「ヘッド・ショット」「スカイライン -奪還-」「マイル22」)

タイガー・チェン!!!(カンフーの虎!!!)
(「マトリックス(スタント)」「ジョン・ウィック:パラベラム」「”カンフー・トラベラー”シリーズ」)

スコット・アドキンス!!!(次世代のヴァン・ダム!!!)
(「エクスペンダブルズ2」「ドクターストレンジ」「”デッドロック”シリーズ」「アクシデントマン」)

マイケル・ジェイ・ホワイト!!!(マーシャル・アーツや空手等の黒帯!!!)
(「スポーン」「”ユニバーサル・ソルジャー”シリーズ」「ブラッド&ボーン 真拳闘魂」)

ジージャー・ヤーニン!!!(テコンドー金メダリスト!!!)
(「チョコレート・ファイター」「ハード・ターゲット2 ファイティング・プライド」)

ドミニク・ヴァンデンバーグ!!!(元フランス外人部隊!!!)
(「ギャング・オブ・ニューヨーク(ファイト・コーディネーター)」「ファイティング・アルティメイタム」「マシンガン・ファーザー 悪党に裁きの銃弾を」)

マイケル・ビスピン!!!(元UFCミドル王者!!!)
(「トリプルX:再起動」「ザ・アウトロー」)

そしてファイト・コーディネーターにティム・マン!!!
(「マッハ!弐」「キル・オール!! 殺し屋頂上決戦」「ニンジャ・アベンジャーズ」)

監督はジェシー・V・ジョンソン!!!
(「アメイジング・スパイダーマン(スタント)」「スターシップ・トゥルーパーズ(スタント)」「アクシデント・マン」「マキシマム・ブロウ」)


格闘アクション版「エクスペンダブルズ」…。
またの名をアクション超人の格闘大会…。

こ   こ   に   開   幕   !   !   !   !



中国資産家の娘シャオシャンは引き継いだ父の遺産をフル活用し、東南アジアの都市マハ・ジャヤの犯罪組織を撲滅しようとしていた。
だが、某所から脱獄し仲間を率いるアドキンスさんことコリンズ率いる悪の傭兵部隊が、大規模な襲撃でシャオシャンを誘拐しようとしていた。

シャオシャンはどーにか警察署に駆け込むも、傭兵部隊は警察署も襲撃!!!
しかし、物凄い強さのロン(チェンさん)とパユ(ジャーさん)の2人組に助けられる。
ロンとパユは傭兵部隊と一時協力するも、騙され殺されかけた挙句警察に捕まってたのだ。
色々あって3人で中国大使館に向かう事になった一行。


3人を探して右往左往している傭兵部隊と、傭兵部隊の雇い主に復讐しようとするジャカ(イコさん)も参戦して、マハ・ジャヤの町は決戦のバトルフィールドと化す!!!!



富豪の女性を守るために、格闘超人たちが死闘を繰り広げる、超絶!!!格闘アクション!!!オールスター映画!!!

もう早速行きましょう!ハイ!!!!


         「トリプル・スレット」!!!!


ジャーさんやイコさんやアドキンスさんといった格闘アクション俳優オールスターで話題になった本作。
(個人的には監督が「アクシデント・マン」のジェシー・V・ジョンソンさんだったこともあって滅茶苦茶気になっていた。)
だが、一向に配信や配給される気配がなく、(俺含む)格闘アクションファンを血涙で眼を染めていた!!

しかし、とうとう皆の思いが結び、劇場公開されたのだ!!!
てっきり「イップマン」の新作や「モンスターハンター」に便乗するのを待たなきゃならなかったのかと心配だったぞ!!!

まぁ例によってご近所では劇場公開されなかったんだけどな!!(涙)
そして劇場公開後、長らく待ち続けて、同時期にリリースされたジェシー・V・ジョンソンさんの作品と共に、ようやっとレンタルショップに並んだ!!!
長かった…(涙)
そしてこの度レンタルに成功し、遂に鑑賞!!!!!!!!!


そんな本作は、ひたすら殴る!!!蹴る!!!飛ぶ!!!銃で撃つ!!!爆発する!!!
と、この面子で想像つくようなアクション祭りになってました。w
そりゃこの格闘アクションオンリーなメンバーで監督もスタント畑のジェシー・V・ジョンソンさんなんだから、アクションは盛りだくさんで当たり前に決まってるだろ。w

実際、格闘のないシーンでは逃走劇でワチャワチャするか、敵味方共に銃をぶっ放すか爆発してる!!!!

そんなアクションまみれ、というかアクションしかない本作。
しかし、次々と繰り出されるアクションの出来は半端なく、見ごたえがある。

格闘アクションはムエタイ系の動き多めだが、主役や敵役を初め皆動ける人揃い。
ジャーさんは相変わらずの膝や肘を撃ち込みまくり、タイガー・チェンさん(以降、チェンさん)のカンフーをベースにした動きもキレッキレ。
イコさんは今回はムエタイ風な動きになってるが、違和感なくキレが良く動けている。(今作だけ見たらムエタイアクションの人と勘違いしそうw)
敵もガンガン動けて、特にラスボスのアドキンスさんと、中ボスのマイケル・ジェイ・ホワイトさんとの格闘バトルは最高に盛り上がります。
他の人も末路はあっけないものが多いですが、どの人も良い動きを見せてくれます。
(名前の分からない人ゴツイ人が数名居ましたが、どちらも良い動きでしたw)

特にクライマックスのラストバトルはジャーさんとアドキンスの動きの素晴らしさと良い具合の憎まれ口の叩き合いもあって最高に盛り上がるぞ!!!!!
2人の凄まじい動きのラストバトルだけでも、本作は観る価値あるんじゃないのかな。w
マイケル・ジェイ・ホワイトさんがデカくて強い塊としてイコ・ウワイスさんを圧倒するのも何か良い。
この中ボス戦は「エクスペンダブルズ」のドルフ・ラングレンさんとジェット・リーさんの戦いを思い出しました。
(マイケル・ジェイ・ホワイトさんがラングレン的ポジで、イコさんがジェットさん的ポジション的。)


また、ガンアクションや爆破アクションも力入った出来で楽しめるぞ。
あ、後今回もジェシーさんお得意のブルータルな描写があるぞ!w
(中国資本の入ってる映画なのに物凄い残酷&ゴミの様に死んでゆく中国人の人々…良いのか?w)


正直、話は「女に人を悪党から守るために右往左往する」的なよくある話だが、正直アレコレ話を盛りすぎ&詰め込みすぎている感があるし、話も割とこんがらがってるで割と見ずらい感がなくもない。
映画自体も荒い所が多いし、たるい個所も幾つかある。

そして何より、人が余りにも多すぎて、それぞれの見せ場が少なく偏ってしまったのは残念だ。
本作の尺は96分と標準的だが、正直110分ぐらいあっても良かったんじゃないかなぁ。
ぶっちゃけヴァンデンバーグさんとジージャーさんは物凄いアッサリ退場します!!!w
(2人の末路は笑えたけどw)

正直、A級かB級かで、どちらかと言われたら、間違いなくB級ですw
(ラストも暗い建物の中だけという、物凄い地味さ!!!w)

お話も、同監督が同時期に出した「ウルフ・オブ・リベンジ 復讐の狼」や「マシンガン・ファーザー 悪党に裁きの銃弾を」の方がしっかりしてるんじゃないのかな…w


でも要所要所で良い感じのボンクラ描写を挟んでくる等、侮れない所もある。
途中で主要人物3人が隠れて酒盛りでほのぼのと打ち上げする姿がサツバツ!とした本作で良い癒し&箸休めになってくれるのが良い。
特に料理人ジャーさんのエプロン姿がキュート♪

チェンさん演じる良いお兄ちゃん感も良くて、ヒロインとの掛け合いも愉快。
ヒロインが「バッドボーイズ」や「トランスポーター3」の様な足を引っ張るタイプのムカつくビッチではなく、割と物分かりが良い性格なのも好感触。
(チェンさんとしょーもない言い合いしたりするけどw)

折角シャバに出れたというのに、間髪入れず上司(女社長)に振り回されたり、曲者揃いで纏めるのに苦労している苦労性のアドキンスさんの姿も何か現代社会の社畜みたいで哀愁を誘う。
ラストの簡単な仕事ができず投げやりに叫ぶシーンは疲れた会社員的な苦労を感じられる。w
ただそんな状況でもイコさんやジャーさんと互角以上に渡り合い、ラスボスとしての威厳を発揮したアドキンスさんは最高でした。


正直、出来としてはかな~り荒いし「散々待たされた挙句これかよ!!!」と怒ったり失望したりする人もいるかもしれない。
特にA級の大作を期待するとかなりがっくりするかも。

とは言え、予想通りのアクションの連続で不満を述べつつも楽しめました。
「出来は悪いけど、好きな食い物を沢山食えて腹いっぱいになったし、まぁいいか!」的な感じで。

過度の期待は禁物ですが、格闘アクション好きなら観とくべきでしょ。
俺みたくひたすらハード格闘アクションが好きなら押さえておいて損はないと思うべ!!!