ryodan

国家が破産する日のryodanのレビュー・感想・評価

国家が破産する日(2018年製作の映画)
4.2
ヴァンサン・カッセル最高のキャスティング!!憎々しげに演じてくれました。調べたらIMFの本部はワシントンD・Cにあるみたいよ。そりゃ米国の思惑が絡むよな。実際アジア通貨危機の際のIMFの介入は問題になったみたい。ちなみにIMFへ拠出している額が二番目に多いのは日本。一番はもちろん米国。日本がIMFが介入するほどの事態に陥る事はまず考えられないけど、今作の経済状況の事例はウチと類似している点は多い。実体経済という言葉は、どこの所得の、どの階層で切り取るかで意見が分かれるところ。それくらいその言葉には説得力がないのだ。コロナを経て、ロシアとウクライナの戦争に伴う原料と輸送費の高騰。そして円安と物価高。消極的な懸案が多いのにも関わらず、株価は4万越え。しかし賃金は据え置き。歴史的な円安に伴う海外旅行者の大量流入。どこもかしこもオーバーツーリズム。サービス業は人手不足。ざらっと挙げてみたけど小規模個人事業主や被雇用者にとってはイイ事なんか一つもない。おまけに個々の現場の判断に委ねられ状況はまるで変わらない。変わらないのは今の政権が変えるつもりがないからだ。とは言え国民自体も変革には消極的。結局事なかれ主義で国民自体も変革を望んでいない。上手いこと飼いならされて考えなくなっている気ィしない??考えてもどうにもならないからって。。今作の韓国の国民も世の中の空気の中で危機意識が麻痺していた。国家が国民のために何かをしてくれるなんて幻想であって、国民が国家をコントロールしないとね。判断材料は少ないけどゼロではないんだから。
ryodan

ryodan