こばけい

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのこばけいのレビュー・感想・評価

1.5
最高評価が圧倒的に多い作品なので、自分の理解力・想像力の足りなさがただひたすら恥ずかしく非常に言い辛いのですが、面白くなかったです。

1st(TV,劇場,小説版)、Z(TV,劇場)、ZZ少し、他一年戦争関連のOVA履修済みです。
学生時代は数年間PS2,PSP版ギレンの野望をやり込んでました。
自分の中で1stが完結してしまうのが寂しくて、逆シャアだけはずっと何年も視聴を避けていましたが、機会があって遂に観ました。
期待値が勝手に肥大化していたために、完結編がこれかーと落胆しました。


殆どの主要人物が利己的でイライラする。Z以上に不快で理不尽。
『平和より自由より正しさより君だけが望む全てだから』とは個人のエゴのことでしょうか。
男女関係の匂わせ無駄に多いの意味不明。
ノリでMS乗って人殺しちゃうのもムリ。戦争では大義も意味もなくアッサリ人が死んでいく虚しさの表現とよく言われるけど、釈然としない。

良い意味で緩急が無くずっと「急」の連続で飽きない構成は凄いけど、シーンの繋ぎ目の演出は雑。肝心の人物たちの気持ちに全くついて行けない。

元々シャアが嫌いじゃないけど好きにもなれなくて。目の前の一人さえ大事にできないから宇宙規模のデカイ理想を語って、向き合わなければいけない事から逃げ続けてる人という印象。
そんな情けない人が、黒歴史を帳消しにして、人生のライバルアムロさんに怒られたかった、という夢を見たのかな。それに人類巻き込まないで欲しい。

ラストの「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」と言うアムロさんは本当にカッコよくなったと感慨深いし、希望が持てるラストは好き。かろうじて。

設定の緻密さが伺える背景やアイテムの情報量は多さ、決してつまらないと切り捨てることはできないけど、面白さが分からなかった。


完璧とは行かないまでも背景も歴史もそれなりに理解しているつもりでしたが、思い入れ深い大好きなシリーズの集大成が全く楽しめず、そんな自分が悲しくなりました。