キラリ

Fukushima 50のキラリのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
4.1
“吉やん。今年も桜が咲いたよ”

福島第一原子力発電所事故を題材に、最前線にいた50名の現場作業員が最悪の事態を免れるために命がけで奮闘する姿が描かれた作品。

本作は、そうそうたる顔ぶれが集結してつくられた映画であるが、演技力や脚本がどうとか考える隙もなく、ただただ目の前で流れる映像に圧倒されたのを覚えている。観ている側にも息つく暇を与えない切迫感あふれるシーンの連続。冒頭から終盤までとにかく臨場感と緊迫感がすごく、ぐいぐい引き込まれた。

この作品で描かれている事故は、11年前の日本で実際に起こった出来事。私は、当時の断片的な報道を見て、原発事故についてなんとなく理解した気になっていたが、この映画を観た後には、「私は全然理解していない。わかったつもりになっていただけ。」と痛感した。

福島で原発事故が起こったという事実を、そしてあの時あの場所で闘い続けた人々がいたことを、私たちは決して忘れてはいけないし、後世に受け継いでいかなければならないのだと強く感じた。
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