ねこぜ

Fukushima 50のねこぜのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
4.0
当時西日本に住んでいた私にとってはテレビに映し出されるSF映画のような映像が信じられなくて、現実味が無さすぎて、正直どこか他人事のように思っていた。
この国で起こったことをこの目で確かめたいと思うことも何度かあったけれど、東北の地に足を踏み入れぬままいつの間にか9年も経ってしまった。
そんな9年後の3月11日にこの映画を観た。意図してこの日を選んだわけではなかったけれど、観終わった後はこれをこの日に観られたことがとても有意義に感じた。
あまりの辛さに息ができなくなる場面が本当に多かった。愛する人たちを守るために、この国で生きる人々のために命をかけて戦った彼らがいたからこそ今の日本がある。
彼らがフクシマ50と呼ばれていたことも、日本の半分が壊滅してもおかしくない事態だったことも、自分が生まれた国で起こった出来事なのに知らないことが多すぎて本当に情けなく思った。
当たり前のことを当たり前と思えるようにしてくれている人がいることを忘れてはいけない。誰かの愛する1人が犠牲になった事故が1万6千件起こったこの震災を決して忘れてはいけない。
福島からはじまる復興五輪聖火リレー、テレビ越しでも必ず見届けよう。
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