ZEPHYR

ホテル・ムンバイのZEPHYRのネタバレレビュー・内容・結末

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


2008年。
インドで起こった同時多発テロを描いた実話の物語。
武装した集団によっムンバイの高級ホテルは占拠され
そこで無差別の殺戮が実行された。
宿泊客や避難した人達が取り残される中、
ホテルマンたちは人々を守る為に立ち上がった。


宗教の考えを否定する訳では無いんだけど
こういった教えは本来の人間的思考を破壊して
洗脳・支配にも繋がる危険な思想でもあると思う。

テロ行為に及んだイスラム過激派の若者は
神と自身の正義を疑うことのないまま
殺戮に至る姿に恐怖を感じた。
でもそれは洗脳的な信仰心だけでなく、
家族の為のシーンもあったから余計に辛い。

神や奇跡を信じる気持ちも分かる。
でも、神を生み出したのは人間であって
奇跡は目的をもった努力的行動に伴って起こること。

勿論祈りの考え方は素敵だけど
自分は待つよりも行動したい性格だから、
祈りは一種の諦めの形なのかもしれない……
なんて、そんな風に考えてしまった。

でもだからこそ神でなく自分自身で
誰かを助ける為に、大切な人の元に戻る為に、
生きる為に闘った人達やホテルマンに
強く惹かれて本当の正しさを感じられた。


作中の台詞。

「祈らなくていい。全ての元凶だ」

観終わった後でも、
この言葉がずっと残ってる。
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