このレビューはネタバレを含みます
2008年。
インドで起こった同時多発テロを描いた実話の物語。
武装した集団によっムンバイの高級ホテルは占拠され
そこで無差別の殺戮が実行された。
宿泊客や避難した人達が取り残される中、
ホテルマンたちは人々を守る為に立ち上がった。
宗教の考えを否定する訳では無いんだけど
こういった教えは本来の人間的思考を破壊して
洗脳・支配にも繋がる危険な思想でもあると思う。
テロ行為に及んだイスラム過激派の若者は
神と自身の正義を疑うことのないまま
殺戮に至る姿に恐怖を感じた。
でもそれは洗脳的な信仰心だけでなく、
家族の為のシーンもあったから余計に辛い。
神や奇跡を信じる気持ちも分かる。
でも、神を生み出したのは人間であって
奇跡は目的をもった努力的行動に伴って起こること。
勿論祈りの考え方は素敵だけど
自分は待つよりも行動したい性格だから、
祈りは一種の諦めの形なのかもしれない……
なんて、そんな風に考えてしまった。
でもだからこそ神でなく自分自身で
誰かを助ける為に、大切な人の元に戻る為に、
生きる為に闘った人達やホテルマンに
強く惹かれて本当の正しさを感じられた。
作中の台詞。
「祈らなくていい。全ての元凶だ」
観終わった後でも、
この言葉がずっと残ってる。