ガーコ

ホテル・ムンバイのガーコのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
5.0
相変わらず素晴らしい演技をする、デヴパテルさん。

彼の演技にぞっこんでした!

この映画は、テロ事件を実話にしています。
インドのムンバイで無差別テロが発生し、100人以上の死傷者が出てしまった痛ましい事件。
テロを起こしたのは、まだ年端もいかない青年たち。
イスラム教徒の教えを信じ、首謀者の男の指示に従い確実に人を殺していきます。
イスラム教徒でない人は、殺しても構わないという言葉を信じ、銃を発射する姿が恐ろしい…!

何時間もホテルを乗っ取り、従業員やお客を次々に殺していく、その非人道的な行動に圧倒されっぱなしでした。

対するホテルの従業員は、お客様は神様という教えを胸に、最後までお客様を守り続けます。

いつ何時、犯人に出くわすかわからない恐怖の中、何時間も不安な時を過ごす…。
想像しただけで怖い…。

そんな不安でいっぱいの中、常にお客様のために全力を尽くしたのが、デヴパテルさん演じるアルジュン。

彼の迅速かつ的確な指示によって、数多くのお客様を安全な場所に避難誘導します。

こんな素晴らしい人がホテルの従業員だったらどんなにいいか…。

不安なおばあさんが安心できるよう、優しい言葉をかけてあげる姿。

怪我をした女性を救う為に、危険な道を進んで行く姿。

どれを取っても彼の良さがたくさん感じられました。

また、彼を取り巻く周りの従業員も素敵。

お客様のために最後まで指揮をとり続けた、料理長の勇気ある行動に感激しました。

テロという非人道的な行為は本当許せませんが、それ以上に許せないのは、この事件を企んだ首謀者。

無線で指示をとり、人質の苦しむ声を聞くことが快楽だという、狂った奴の企みが許せませんでした。

実際に事件を起こしたのは、まだ10代の若者たち。

イスラム教の教えを信じ、首謀者の男に洗脳されてしまった悲しい犯人…。

テロを起こしたのは、彼らですが実は犯人達もこの事件の被害者なんだという気がしてなりません…。

神の楽園が待っていることを信じて自爆していった犯人達。

そして、いまだに行方をくらましている首謀者。

遣る瀬無い気持ちが胸いっぱいに込み上げてくる、悲しい終わり方でした…。


最後に…
このホテルを最後まで守り続けた従業員たちの勇敢な行動が、いつまでも語り継がれていくことを願います。

素晴らしい試写会をありがとうございました(^^)
ガーコ

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