テロの事実を映画化したドキュメンタリーとしてはとても臨場感もあり緊張しっぱなし。
一方で、宗教問題を考えたときには少し悲しくなる終わり方。
テロの現場、従業員の宿泊客に対する姿勢や貧富の差は、登場人物と場面を追えばとても見える。
けど、途中の英国夫人の
"ターバンと髭が不安" "怖いのよ"
が表す【イスラム教】や南アジア系〜中東系の人の外観に対する偏見じみた感情は、見てる側にも植え付けられる。
主人公は彼女を説得しても、彼はあくまでシーク教徒であって、イスラム教徒ではない。
でも、あのテロを起こしたのはイスラム教徒で、最後まで彼らは"過激派"として描かれて終わったことが、だいぶ心残り…
確かにテロの事実を伝えるのには必要十分な情報だったものの、あれだけではイスラム教=聖戦という言葉で人を殺す、とか、アラフアクバル!という言葉も、本来はもっと素晴らしい意味なのだろうけど、一面的に捉えられるのではないかと心配になった。
最近イスラム教やユダヤ教はじめ宗教に関係する仕事が多かったこともあるのか、とてもセンシティブになってしまいました。